在庫表って必要?
在庫表の活用法は?
どうやって管理したらいいの?
こういった疑問にお答えします。
本記事を読むメリットは次の通りです。
- 在庫表を作成する目的が理解できる
- 在庫表から得られる情報を活用する方法がわかる
- 在庫表の作成・管理方法がわかる
以上となっております。
それでは、早速本編にまいりましょう。
在庫表を作成する目的

在庫表を作成する目的は大きくわけて2つあります。
それでは、順をおって説明していきます。
在庫金額を把握するため
1つ目は在庫金額を把握するためです。在庫がどのぐらいあるか正しく把握することは販売の機会損失を防ぐのに役に立ちます。
よく売れる商品が実は既に在庫をきらしていて、販売機会を逃していたなんてもったいないですよね。
そうした事態を避けるために在庫表を作成して、しっかり在庫金額を把握しましょう。
また、後述しますが、在庫金額をしっかり把握できれば在庫の回転率がわかって売上目標を立てやすくなったり、ある程度の売上予測をすることが可能です。
そうなると、実際にどのぐらいのボリュームを仕入れれば良いか把握でき、仕入計画を立てるのにも役立ちます。
仕入表・在庫表・売上表の最低限3つの管理表を作成して欲しいと常日頃から言っていますが、在庫表が一番キーとなる表となります。
ですので、本記事を読んで重要性をしっかり理解して頂ければと思います。
仕入計画を立てやすくするため
2つ目は仕入れ計画を立てやすくするためです。在庫表を作成することで回転率を把握すること出来ます。
回転率とはある期間に在庫がどれだけ売れて、売上となったかを表す数値です。月ごとに算出するなら、次の数式で求められます。
回転率 = 月商 / 平均在庫金額
※ 平均在庫金額 = (月初棚卸金額 + 月末棚卸金額) / 2
例えば、月商200万円、月初棚卸金額300万円、月末棚卸金額400万円とします。すると、回転率は次のように求められます。
200万円 / (300万円 + 400万円) /2
=200万円 / 350万円
=0.571
すなわち、約57%とわかります。
現実的な適性在庫は月商の1.5ヶ月分と言われています。つまり、月商200万円であれば、適性在庫は350万円で回転率は66%となります。
ですから、上記の例の57%という数値はやや回転率が低いという結果になりました。
このセラーが月商を300万円まで伸ばしたいと思ったら、平均在庫金額は300万円 / 0.57%で約526万円となります。
これがわかれば、この在庫金額を維持するために自分がどのぐらい仕入れをしなければならないか把握できますね。
もっと言うなら、1日にどのぐらいリサーチをしなければならないかといった具体的なアクションまで落とし込めますね。
在庫表の作成/管理方法

ぜひ各自でわかりやすいような方法で作成して在庫を管理して欲しいのですが、ここでは私のExcelでの管理方法を例にあげます。参考にしてみてください。
次のようなフォーマットで月々の在庫を管理しています。
在庫表(例):抜粋

在庫表を作成するうえでポイントとなる項目は次の2つです。
- 在庫金額がわかる
- 数量を管理できる
例えば、私の在庫表では上記2点は次のように管理しています。

赤枠で囲まれた部分①が商品別の在庫金額とそれらの合計の在庫金額がわかる列です。
緑枠で囲まれた部分②が商品別の数量とそれらの合計の数量がわかる列です。
そして、ここで在庫表をわかりやすくするポイントなのですが、在庫がなくなってしまった商品行はグレーアウトしています。
そうすることでどの在庫を補充すべきか一目でわかります。
この方法は条件付き書式を設定しています。具体的には、適用したい表全体を選択した後、
条件付き書式>セルの強調表示ツール>指定の値に等しい>数式を使用して、書式設定するセルを決定>数式:「数量」=0
みたいな設定でグレーアウトできます。
あとは、在庫が少なくなってきた商品行を赤色で強調するなどもいいかもしれませんね。
まとめ

いかがでしたでしょうか。
在庫表を作成する目的、作成イメージは掴めたでしょうか。在庫表を作成する目的について、念のため確認すると、
- 在庫金額を正しく把握するため
- 仕入計画を立てやすくするため
以上となっております。
全ては在庫表から始まると思ってしっかり在庫表を作成して、仕入れの管理・売上の管理をしていきましょう。